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分子整流|鮪の旨味研究

三代目だるま鮨では、鮪を対象にした保存および旨味研究を行っています。
本研究は、電界を利用した 「分子整流」技術 を用いた鮪の状態変化の検証であり、現在 特許出願中(特願2026-36427) の技術です。
鮪は寿司の中心となる魚ですが、保存時間の経過とともに
・ドリップの発生
・鉄分由来の香り
・食感の変化
・旨味の変化
などが起こりやすく、保存条件や仕込みによって味わいが大きく変わる食材です。
今回の研究では、同一ロットの鮪を使用し

鮪72時間保存試験(電界処理なし)

鮪72時間保存試験(分子整流処理)

  1. ①通常保存(電界なし)
    ②分子整流処理
    の2条件で比較を行い、
    24時間・48時間・72時間の保存試験を実施しました。
    重量測定による結果では、今回の条件では
    分子整流処理を行った鮪の方がドリップ量はやや多い結果となりました。
    しかし実際の食味を確認すると、寿司職人による官能評価では明確な違いが確認されました。
    寿司職人による官能評価
    三代目だるま鮨にて同一ロットの鮪を比較。
    分子整流鮪
    ・身の張りが強い
    ・鉄分由来の臭みが少ない
    ・ねっとりした食感
    ・噛んだ後に魚本来の甘味が広がる
    通常鮪
    ・甘味の余韻が弱い
    ・味の広がりが少ない
  2. 分子整流(電界処理)を行った鮪の旨味検証

    特に 魚の甘味の余韻 に大きな違いが確認されました。
    鮪のドリップについて
    魚のドリップは単なる水ではなく、主に次の3種類に分類されます。
    自由水(Free Water)
    筋肉の隙間に存在する水分で最も流出しやすい水分。
    固定水(Immobilized Water)
    筋繊維構造の中に保持されている水分。
    結合水(Bound Water)
    タンパク質と結びついている水分で、旨味成分とも関係する水分。
    保存中に流出するドリップの多くは 自由水 であり、
    ドリップが出ることが必ずしも 旨味成分の流出を意味するわけではありません。
    今回の試験結果から、分子整流処理によって
    鮪の筋肉内部の水分状態やタンパク質構造が変化している可能性が考えられます。
    検査機関による成分分析
    現在、この味の違いを数値として確認するため、
    検査機関にて成分分析を行う予定です。
    分析予定項目
    ・遊離アミノ酸(16種)
    ・水分量
    ・pH
    特に
    ・グルタミン酸
    ・アラニン
    ・グリシン
    など、鮪の旨味や甘味の余韻に関わる成分を測定し、
    官能評価だけでなく 科学的データとして味の違いを検証していきます。
    江戸前寿司では古くから
    ・塩
    ・酢
    ・昆布
    ・熟成
    といった仕事によって魚の状態を整えてきました。
    三代目だるま鮨では、こうした伝統技術に加え
    分子整流という新しい技術による食材研究を進めています。
    鮪をはじめ、雲丹、甲殻類、魚介など様々な食材で検証を続けながら、
    食材本来の旨味を最大限に引き出す技術を探求しています。

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